(2022追記:画像データ消失によりイメージ画像に差し替えてます)
スコットランドで最後発の蒸留所の一つ故、年数表示なし!の楽しみ。
ボトルをよく見てください「12年」とかそういうのが書いてないでしょ?まだそんなに年数が経ってないんです。じゃあ「5年」とか書けばいいじゃん、って思うかもしれません。実際に大きい蒸留所のシングルモルトではイタリア向けに8年ものを出したりしています。
何で、年数表示なし?
しかしそれは、最低8年ということであって、10年以上のものとかがブレンドされて初めて美味しい味になってるかもしれないのです。キルホーマンは特に小さい蒸留所なので、少ないストックの中から出荷できる風味の原酒をなんとかブレンドして、本格出荷開始までの資金繰りを確保している、というのが実情ではないかと想像してます。
とはいえ、新しい蒸留所のその時だけのボトリングというのはシングルモルト飲みにとっては大きな楽しみでもあります。最近ではアラン蒸留所がそうでした。
と思いきや、ひょっとしてもう完成してる?
それに、彼等が言っていた「ピートの効いたウイスキーを自分たちの手で作りたいんだ」という思いは、現在のボトルでも既に実現しているのは確かで、マニアの楽しみを超えて本当にいいお酒をつくってくれたな、と思います。
蒸留所の規模を考えると、このボトルが出荷されて以来、風味が一定しているのは特筆すべきことで、ひょっとしたら彼らはこのまま年数表示なしでずっと「キルホーマンだお!」だけでやっていくのかもしれません。
蒸留所はこちら
アイラ島の中では、ブルイックラディ上流所を行き過ぎて、ちょっと丘を登ったところにあります。その向こうは大西洋の北の端。どんよりした雲、暗くて静寂の海。ここから先にはもう何にもない地の果てです。海岸から沖を見るとちょっと怖いです。きっと水平線の向こうは滝になってるんだと思います。